業績アップのコツ(その6;ネット販売の場合)

皆さんこんにちは。税理士の永岡玲子です。
業績アップのコツをお話しているこのシリーズ、今回は
ネット販売における業績アップのコツについてお話しましょう。

 

◇◆**◇◆**◇◆**◇◆**

 

そもそも、「ネット販売で利益を上げるコツ」を説く本や雑誌、ブログ記事などの
情報は山ほど出回っていますよね。

 

でも、そういう情報を頑張って取り入れて、なるほどと思って
実行しているつもりなのに、なぜか思うように利益が上がらないことが
あるのは何故でしょう?


 

 

 

【1】生活スタイルが違うと戦略も違う

 

これは私が、実際にネット販売をしておられる方の収支構造を分析したり、
相談にのったりしてきた経験から個人的に思うことなのですが…。

 

生活スタイルの違いが大きく影響しているのではないでしょうか?

 

だって、例えばネット販売で業績アップさせるコツが幾つかあるとしても、
実際に店も構えつつ、その商品をネットでも売っているような人もいれば、
子育てや介護も行う一方で、ネット販売も始めたような人もいますよね。

 

上記の図でいうと、左側の人は店頭にも立ちつつ、すぐそばに置いてある
パソコンでネット販売の注文をチェックしています。

 

一方、右側の人は、家事や子育ての合間にノートパソコンを立ち上げて
注文チェック等をしています。

 

考えてみてください。例えばネット販売のコツという本があって、
そのコツの1つとして 「お客様からもらった問い合わせメールへの素早い対応」
というものが、その本の中で紹介されていたとしましょう。

 

それって、図の右側にあるような日常を送っている人にとって
すんなり無理なく実行できることでしょうか?

 

一方、「実際に使う人の目線を意識した商品紹介のページ」というコツが
挙げられていたとして、その商品が家庭用調理用品だとしたら?

 

それって、図の左側にあるような日常を送っている人にとって
自分が普段からあまり使わない商品のことを紹介することになりませんか?

 

なので、その売り手のライフスタイル・立場ごとにみた業績アップのコツ
考えなければいけないはずです。(*^^)v

 

 

 

【2】実際に店舗も持ちつつ、並行してネット販売もしている場合

 

まず、実際の店舗を持っているというスタイルならではの長所を伸ばし、
短所を叩き潰すという発想で分析してみましょう!


 

まず、長所伸ばし。

 

よく言われることですが「実際に店舗を構えている」ということそのものを
アピールポイントとして活用すれば良いのではないでしょうか。(^_-)-☆

 

ネット販売というのは、実際に商品を手に取ってみることができない状態で
物を買ってもらうということです。
商品の性質によっては、写真とサイズ情報だけで十分ですし、実際の商品なんて
見なくたって買う側としては何の抵抗もないことでしょう。

 

ただやはり、「実際に商品をこの目で見て、手に取ってみたい!」
というニーズがあるのは確かです。

 

おまけに、その商品が 「店頭でも置いている商品ですよ。」となれば、
買う側としては、いざとなったら自分で店頭に行って確かめることもできる上、
実際に店頭でその商品を買っている人がいるという安心感も得られるわけです。


 

次に短所叩き。

 

実際の店舗運営もしなければならないという人は、どうしても
店舗を維持するためのコストや手間がかかってしまいますよね。

 

そのコストや手間、少しでも減らしましょう!

 

… というと、すぐにアルバイトなどの人件費や、店の備品・消耗品など
毎月、何らかの形で金額が動くものに考えがいってしまう人もいるようですが、
それよりも、もっと大事なことがありますよね。

 

そう。在庫、です。

 

実際の店舗がある人というのは、仕入れたものを自分の手元に持っておける
スペースがあります。

 

ただ、なまじスペースがあるからといって、売れない在庫を
いつまでも抱えてしまっていませんか?

 

 

その売れない商品にスペースを割いているばかりか、余計な税金も
払っているかもしれないとなると損、ですよね。

 

例えばどういうことかというと…
税金を計算するときの利益はこんな風に計算されるからです。
(※話を分かりやすくするため、仕入以外の経費については省略。)
↓  ↓  ↓

今年の売上     + 20,000円

 

去年の売れ残り   - 1,500円
今年に仕入れた商品 - 10,000円
今年の売れ残り   + 2,000円

 

差引利益  10,500円

 

ね。今年の年度末に売れ残っている商品って、売上から差し引かれるどころか
足されてしまっているでしょう。

 

ずっと売れない商品を在庫として抱えているということは、その商品を
仕入れる時に支払ったお金が、いつまでたっても経費にならないという
ことなんです。

 

その分、払う税金も増えているとしたら … もったいないことです!
日頃の経費節減も大事ですが、店頭のレイアウトも含めた在庫の管理と
見直しをしっかり行うことが先決ではないでしょうか。(^^)/

 

 

 

【2】固定店舗を持たずにネット販売に専念している場合

 

固定店舗を持っていないことの長所って、何でしょう?

これはすぐわかりますよね。店の家賃などの固定費がかからないことです!

 

実店舗を持たないうえにネット販売に専念できるという場合、
扱い商品や販売スタイルによっては、最初は1人でも商売できてしまいます。

 

しかも、アルバイトや外注業者を活用するのは、ある程度売上が大きく
なってきてからでも大丈夫なこともあるので初期費用が比較的安く済みます

 

その分、販売サイトの方にお金をかける場合が多いようですが、
その時の費用、払った年度にいっぺんに経費にしていい場合とそうでない場合
とがありますので注意しましょうね。(‘◇’)

 

 

一方で、実店舗なしでネット販売に専念している人ならではの
短所って何でしょう??

 

意外に思われるかもしれませんが、1つには
「独自性・個性を打ち出しにくくなる」ことではないでしょうか。

 

ネットショップが唯一のアピールの場であるという場合でも、
色々とサイトの作りや商品のキャッチフレーズに工夫すればいいのでは?
と考えられがちですが…。

 

同業者にすぐにマネをされてしまう!
似たような感じのサイトがすぐに次々と登場してしまう!

 

※ これは、実際に私が複数の顧問先 様から聞いた悩みの声です。

 

最初にそんな悩みの声を聴いた時は私もピンと来なかったのですが、
結果として、検索上位に来るサイトは、すぐに同業他社からも「検索」されて
しまうということなのでしょう。

 

もちろん実店舗を持っていてもマネされる時はされるのですが、
ネット販売の場合はマネされるのも早いのかもしれませんね。

 

だとすると、「良いもの」というだけではなく、結局は
他とは違う何かをアピールないと勝ち続けることが難しいと
いうことになります。

 

 

 

【3】日頃はサラリーマンや主婦が行う副業としてのネット販売の場合

 

増えてきましたね、こういう人。

 

Amazon、楽天、ヤフオクのほか、メルカリ、BASE、ミンネ、クリーマなどを
見ても分かるように、始めるときの敷居がかなり低くなっているのが分かります。

 

よって、平日は会社に勤めつつ副業としてネット販売を行ったり、
家事や育児・介護の合間にネット販売を始めることも可能になっているようです。

 

では、そういう立場にある人達ならではの長所って何でしょうか?

 

これは私の個人的実感かもしれませんが…。
実はネット販売の世界にどっぷりつかっていない分、一般消費者の気持ち・目線が

より理解できる立場にあるということではないでしょうか。(#^.^#)

 

 

売る側というのは、その道のプロであればあるほど陥りやすいことがあります。

 

・ 売れるものより、売りたいものを売ってしまう。
・ 買い手が求めてもいない部分に凝ってしまう
・ その商品の良さを、「分かる人には分かる」言葉でしか説明しない。

 


 

一方、副業としての位置づけだからこそ、上記とは逆のこういう発想が
生まれやすいこともあるのです。

 

・ 実際に売れるものを一生懸命売る。
・ 自分が買い手だったらここ!という部分に工夫を凝らす。
・ その商品のことを全く知らない人にも分かる商品説明ができる。

 

上記はちょっと極端な対比かもしれませんが、日常生活の中で
「〇〇という商品の売り手」という立場以外の世界に身を置くことができる
というのは販売のアイデアを生むに際してきっと有利に働くことでしょう。

 

 

一方、副業としてネット販売をしている場合の短所とは何でしょう?

 

 

これはもう、容易に想像がつきますよね。

 

日頃の本業があって忙しく、週末しか時間が作れない、
午前中と夕方は家事タイムなので出荷できるのは昼間の時間だけ、など
時間の制約があるということです。


 

 

よって、ネットショップのサイト構築に時間やコストをかけて運用にも
手間暇かけて… というよりは、AmazonやBASEやメルカリなどの
既存のシステムをうまく活用することがすすめられるのです。

 

ただ、依頼や利用のスタイルによっては手数料が結構高くなりますのでご注意を。
((+_+))

 

その手数料を払ってでも利益を出そうと思えば、商品の扱いラインナップを
欲張らずに、ここぞという売れ筋商品に力を注ぎ、余裕が出てきてから徐々に
扱い商品の幅を広げるというのが良いようです。

 

 

あと、意外と時間がかかるのが経理処理です。

私達のような会計・経理の専門家でも、取引を会計ソフトに登録して
結果をチェックして(重要)、その上に決算処理に必要な処理も登録して、
その後で、「どっちの方法がこのお客様には有利かな?」ということ(めちゃ重要)
まで考えて書類を仕上げるとなると… 結構な手間なんですよ!!

 

 

本業以外の手間・時間は節約しましょう!
そして、自分にしかできないことに集中して日常生活と両立しましょう!

 

 

経理のことは自分でするなら、クラウド会計ソフトを使って販売サイトから
売上の情報やネットバンキングの数字、カードで使った経費の数字などを
自動的に取り込んで、「あとは現金払いの経費入力と、結果のチェックだけ!」という
状態にしておくと楽です。

 

 

… そういうことって、苦手ですか?

 

 

それなら、貴重な時間を割いてヘンな結果になるくらいなら、私達のような
税理士事務所を利用して定期的にチェックしてもらって下さい。
(はっきり言って、経理のためのアルバイトを雇うより低コストで確実です!)

 

 

資金に余裕が出てきたら、経理まるごと税理士に任せるのも良いでしょう。(^^♪
クラウド会計ソフトなら自分も税理士も、数字をリアルタイムで見ることができて
とっても便利です。

 

 

しかも、税理士に申告を依頼すると、その申告内容については
商売をしている人へ直接、税務署から問い合わせが行くのではなく、
代理人である税理士が税務署からの問い合わせと応対を引き受けます。

 

そもそも、物を売るというのは「利益」を得るために行うことです。
利益は、「生活を営むため」に得るものです。

 

副業で始めたネット販売に生活そのものを大きく乱されないためにも
そこにかける手間と費用のバランスは大事ですね。(‘◇’)ゞ

 

 

◇◆**◇◆**◇◆**◇◆**

 

いかがでしたか?

いつもより少し長い話になってしまいましたが、これでも実務の現場からしたら
書ききれないことが山ほどあるような気がしてなりません…。

 

(でも、あまり長いと読んでもらえないので、欲張らずにおきます。)

 

 

次回の業績アップのコツシリーズは、「飲食業」について書こうかと思います。

 

飲食業にとって、売上アップは言うまでもないことなのですが
資金繰りの管理、銀行からの資金調達のコツとか、人件費管理の注意点なども
気が抜けないポイントですよね。

 

詳しくは次回にお話します。
ではでは…。 (^^)/


2017年8月15日 2:26 PM | カテゴリー: 会社経営のヒント, 日記・コラム・つぶやき, 業績アップのコツ